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「玉露」「煎茶」「白折」「ほうじ茶」「番茶」今さら聞けない日本茶の違い


お茶の違い、わかりますか?

ペットボトルのお茶じゃなく、きちんとお茶を淹れて飲みたい、という気持ちになった時。

いざお茶を買いに行くと「玉露」「煎茶」「番茶」「ほうじ茶」「抹茶」などいろいろなお茶があって、どれを選んだら良いのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか?

大内茶園でも、「新茶」「煎茶」「上煎茶」「特上煎茶 」「白折」「玄米茶」「ほうじ茶」などのお茶を取り扱っております。

しかし、「お茶」は種類が多く「どう選んだらいいのですか?」と質問されることがよくあるんです。

今回の記事では区別がわかりにくい「お茶」の種類について解説していこうと思います。みなさんは、お茶のコーナーにならんでいるいろんなお茶の違い、わかりますか?

 

「チャの葉」からできるお茶とそれ以外のものからできるお茶

まずはお茶が何から作られているのか?から始めます。

お茶の多くは「チャの葉」から作られます。

この「チャの葉」から作られるものには、「煎茶」、「玉露」「番茶」「玄米茶」、「烏龍茶」、「プーアル茶」、「紅茶」などがあります。

その他「チャの葉」以外のものから作られるお茶もあります。

「なたまめ茶」「ごぼう茶」などです。

一番わかりにくいのは「チャの葉」から作られるお茶のそれぞれの違いなんです。

この違いを知るには、まずはお茶の作リ方を知る必要があります。

※「チャの葉」から作られるお茶

 

まずは茶摘みから

「夏も近づく八十八夜」という童謡の歌詞がありますが、八十八夜とは立春から数えて88日目、5/1,5/2のことです。このころ「チャの木」から新芽が出はじめます。

この頃に摘んだお茶は一番茶で一番美味しいと言われるお茶になります。

その後9月頃にかけて茶摘みが行われ二番茶、三番茶となります。

大正初期までは機械に頼ること無く人の手による手摘みで茶摘みが行われていました。

手摘みによる茶摘みは繊細で、必要な葉だけを摘むことができるため、最高の品質のお茶になる葉を摘むことができます。

「一芯二葉」という言葉がありますが、葉が4,5枚開いた頃に上の方の1つの芯と2枚の葉の状態の部分を摘むのが、極上のお茶の摘み方です。

これは手摘みでなければ不可能な作業で、労力のかかるとても大変な作業になります。

 

お茶づくりの基本、手揉みで作るお茶

茶摘みで摘まれた生葉は手で揉むことにより針状に仕上げられます。

まずは生場の酵素を失活(葉の成分がそれ以上変化しないように酵素などの働きを止めること)するために蒸熱と言われる葉を蒸す作業が行われれます。

この蒸熱という作業の違いはいろいろなお茶の違いにつながる作業ですので、少し記憶に入れておいてくださいね。

その後、蒸した生葉を振るい、揉み、解きほぐしてから乾かし、針状に伸ばすという作業が行われます。

手揉み製法の作業は半日程度かかる大変な作業です。

手作業で仕上げられた生葉は、この作業により葉が細かに扱われて美しい針状に仕上がります。

大変な労力と時間を必要とした手揉みで作るお茶の製法ですが、現在では機械化されて効率的に作られています。

 

不発酵茶と言われるお茶

「チャの葉」から作られるお茶には「煎茶」「深蒸し煎茶」「玉露」「抹茶」「番茶」「ほうじ茶」「玄米茶」「プーアル茶」「烏龍茶」「紅茶」などがあります。

まずは「煎茶」「深蒸し煎茶」「玉露」「抹茶」「番茶」「ほうじ茶」「玄米茶」など「不発酵茶」といわれるものの違いを説明します。

■煎茶

一般的な製茶方法で作られたお茶が「煎茶」です。

=通常の作り方

■深蒸し煎茶

「深蒸し煎茶」は手揉みの作業のうち蒸熱と言われる生場の酵素を失活させる工程を通常の「煎茶」より2~3倍に長くしたお茶です。

長く蒸すことにより渋みが抑えられ甘みが増しますが、新鮮な爽快感は少なくなってしまい、香りは弱くなります。また、製造中に葉が細かくなりやすいため粉が多くなりますが、出来たお茶は濃い緑色になるのが特徴です。

静岡県中部で、渋みの強いお茶を飲みやすくするために「深蒸し煎茶」が生まれたとされています。

=蒸熱を通常の2~3倍

■玉露

「玉露」といえば日本茶の中でも最上級にランク付けされるお茶です。「玉露」の生産量は全国で約270tで日本人一人あたりに換算すると2g程度しか生産されていません。

ほとんどの人が名前は知っているけど飲んだことがないというお茶だといえます。

「玉露」と「煎茶」の違いは栽培方法です。

「玉露」は茶樹にあたる日光を避けるために茶園全体に覆いをかぶせたり、有機質肥料をたっぷり与え、自然仕立てにした葉を手摘みしたりして手間をかけて作られます。

=覆いをかぶせて栽培し、手間暇かけた最上級の「お茶」

■抹茶

千利休により大成された「茶の湯」で用いられるのが「抹茶」です。

「抹茶」の原料となるお茶は「碾茶(てん茶)」といい、「玉露」と同じように長期間覆いをかけられて育てられます。また「碾茶(てん茶)」は他のお茶とは異なり、唯一揉まないで作られるお茶です。

=覆いをかけて育てられ、唯一揉まないで作られる「お茶」

■番茶

「番茶」はどこの家庭にもあるような普段使いのお茶です。「晩茶」とも書くように、晩い時期に摘んだお茶のことで、現在では硬い葉や古葉で作られた下級茶のことを言います。

下級茶とは言われますが、さっぱりとしてして苦味が少なく、刺激が少ない「お茶」です。幼児や体調を崩している方にも飲みやすい「お茶」です。

お茶の色が淡く、透明度が高いため、ペットボトルのお茶の原料としても多く利用されています。

=晩い(おそい)時期に摘んだ普段使いの「お茶」

■ほうじ茶

「番茶」などを褐色になるまで強火で焙煎したお茶が「ほうじ茶」です。

香ばしい香りが口の中をすっきりさせるので、食後に喜ばれるお茶です。

=強火焙煎した香ばしい香りの「お茶」

■玄米茶

同じく香ばしい香りのお茶として「玄米茶」があります。

白米を蒸して乾燥したものを焦げ色がつくくらい煎ったものを「煎茶」や「番茶」などに50%くらいまぜたものが「玄米茶」です。

=白米を煎ったものを50%程度まぜた「お茶」

■中国茶

これまで説明したお茶は「日本茶」の不発酵茶で生葉を蒸すことにより酵素を失活させる製法を取っています。これに対し中国茶は生葉を窯で炒ります。

=「中国茶」は窯で炒って酵素を失活させる

出物といわれるお茶

■白折(雁ヶ音)

「煎茶」を作る工程で生じる「副産物」から製造されるお茶を「出物」と言います。

「棒茶」と「粉茶」が代表です。

「棒茶」とは「茎茶」とも言われ、煎茶や玉露などの仕上げ加工中に出てくる茶の茎の部分を集めたものですが、この「棒茶」の一種を「白折(しらおれ)」と言います。

特に「玉露」の「棒茶」を京都では「雁ヶ音(かりがね)」と言います。

一般に白っぽい色で、味はすっきりとしています。

=「煎茶」を作る工程で出てくる茶の茎の部分を集めた「お茶」

■粉茶

「粉茶」はお茶の加工段階で、葉が擦れたり砕けたりしたものです。お寿司屋さんで出てくる「あがり」はほとんど、この粉茶が使われています。

芽や芯が混ざっているので、良い物にあたると意外と美味しい場合があります。

=「煎茶」を作る工程で葉が擦れたり砕けたりした「お茶」

 

不発酵茶以外のお茶

これまで不発酵茶の説明をして来ましたが、お茶は「チャの葉」を摘み取った後の発酵のしかたで4種類のお茶に分かれます。

■不発酵茶

生葉を蒸したり炒ったりすることにより発酵させないで作るお茶です。

=生葉を発酵させない

■半発酵茶

「チャの葉」自体の酵素で少し発酵させるお茶です。「烏龍茶」が代表です。

=生葉を少し発酵させる

■発酵茶

「チャの葉」自体の酵素でしっかり発酵させるお茶です。「紅茶」などがあります。

=生葉をしっかり発酵させる

■後発酵茶

別に微生物によって発酵させるお茶です。「プーアル茶」などがあります。

=生葉に含まれる酵素以外で発酵させる

 

「チャの葉」以外から作られるお茶

本来「茶」はツバキ科ツバキ属に属する「チャの葉」や「チャの芽」を使用して製造されたものを指します。

しかし、日本ではそれ以外のお茶でも植物の葉をゆに入れて成分を浸出した飲みものを「茶」と呼ぶ習慣があります。そのため、「チャの葉」や「チャの芽」以外のものから作られる「お茶」もあります。

「ヨモギ茶」「カキの葉」「杜仲茶」「麦茶」「はと麦茶」「ハーブティー」「桑の葉茶」「柿の葉茶」「甜茶」「どくだみ茶」「ヨモギ茶」「アロエ茶」「タンポポ茶」などさまざまなお茶があります。

 

まとめ

さまざまな種類のある「お茶」ですが、それぞれの特徴を知っておくとより楽しむことができます。

この記事を機会に「お茶」のことを知って頂けるとうれしいです。